ここで紹介するのは、私の一番のお気に入りで、生涯私が一番価値を置いていると感じる韓国ドラマ「シンイ-信義-」です。
 まず、サブタイトルが「THE GREAT DOCTOR」とついていますが、本編の内容から見てあまり医者については取り上げていません。役柄、2012年から来た医者になっているので医術が進んで優れていることで何回か出てきますが、あまり重きが置かれていません。むしろ後で書きますが、歴史的背景(伏線)で出てきます。

『シンイ-信義-』のあらすじ&キャスト&見どころ

 中でも特にお気に入りの4場面から考察します。

あらすじ&キャスト&見どころ①『守る』

 『守る』と銘打った第1の見どころは、本編タイトルにもなっている大きなテーマで、その一部分、近衛隊隊長チェ・ヨンが -プライベートにおいて生きる目的を失いかけていて- 早くに亡くなった父親の下に行っていいという気になっていたところ、武士の名(命)に掛けて約束したじゃないですかと2012年現在の医師ユ・ウンスに責められるところ。これは、チェ・ヨンにとっては責務の際での信義でしたが、(時代的にも)信義に厚い彼に取っては生きる目的になり得る、エンジンが掛かる瞬間と考えられます。
自分の人生にこういう信義はなかったので、こういう風に生きたいと思いました。しかも仕事をしていて(責務でしていても)こういう風に出来るのかと思いました。

あらすじ&キャスト&見どころ②『パートナー宣言』

 信義を貫く為にユ・ウンスを守り続け、難局を乗り切っているが、チェ・ヨンの生きる目的を打ち砕くことが起こります。
 そこでチェ・ヨンは気持ちを変え、自分を活かす道を選ぶ事になる。そういう局面になっていることを聞き駆けつけたユ・ウンスは、チェ・ヨンを引き止め諭す。そのことで、ユ・ウンスは決心することになる。それが、「パートナー宣言」です。
 その時、ユ・ウンスはしっかりとパートナーの意味をチェ・ヨンに話す。そしてパートナーになるための条件も説明しています。
 そのことは私の今までの人生になく、考えられても出来ませんでした。そこは、見習いたいと感じています。

あらすじ&キャスト&見どころ③『有言実行』

 ここは気持ちがいい程にチェ・ヨンの能力を発揮しているところです。困難な状況を全然普通の事のように処理しています。全く難しいとか出来ないということを感じさせないチェ・ヨンの素振りです。
 それをまた完全に信じているのがユ・ウンスです。信じる方は完全に信じれるとは思いますけど。信じる方が完全に信じれないのは、信じる方に問題があることになります。これは、一般によくある問題ですね。
 ただ、これから言う部分に注目したいのですが、完全に信じていても不安はあります。この不安が解消された時、「ああ、良かった」と飛び上がる喜びがユ・ウンスに表現されています。ここが一番感動します。
 この表現に、逆にチェ・ヨンの方がビックリします。この辺りがチェ・ヨンが、難なく熟している能力の表れだと思います。

あらすじ&キャスト&見どころ④『プロポーズ』と題したところ

 満を持してチェ・ヨンがプロポーズをした感がある、この部分は今から661年前の人でもユ・ウンスがこれだけ思ってくれるのであればプロポーズをするんだなと感じたところです。しかもチェ・ヨンは、思いを感じただけでなく、総合的に状況を判断したプロポーズでした。この段階では、ユ・ウンスにこのまま残ってもらえると思えたからです。
 チェ・ヨンはユ・ウンスの行動に驚きの連続が続いていますが、直前までチェ・ヨンもプロポーズをするとは思っていなかったかもしれません。プロポーズ直前にあった驚きからプロポーズを思い立ったように見えます。しかし、しっかりとしたプロポーズであり、ここでも見習いたいと感じました。

『シンイ-信義-』の時代の背景について

 以下に2つの背景を考察します。

時代の背景①「中国名医外伝」に記述されている華陀

 この韓国ドラマのタイトルにもなっている、見どころ第1場面の「守る」がなかったならば、この韓国ドラマがなかったと思われるように、もし華陀が生きているということがなければ、この物語は始まりません。
 サブタイトルの「THE GREAT DOCTOR」は華陀のことを言っていると考えます。
 韓国ドラマの始まりは、「中国名医外伝」に記されている華陀の活躍を表していて、それは2012年では当たり前のように行われている外科手術で腫瘍を取り除いたり、執刀して病を治すことです。
 史実では最後は非業の死を遂げたとされているのですが、韓国ドラマでは最後、華陀は生きて他の世界・時代に移ったことにしています。この華陀の逃げた道を通じてユ・ウンスが2012年から1351年へ連れて来られることになります。
 伏線の醍醐味は、韓国ドラマの中程あたりから華陀の医療技術は、実はユ・ウンスが華陀の活躍時代にタイムスリップしていて、卓越した医療技術(2012年現在の医術)を発揮した後、戻っていることです。そして今度は、以前行った記憶がない状態で661年前の世界(高麗第31代王の時代)に来ているというストーリーにしていること。

時代の背景②高麗第31代王と魯国公主

 これは、歴史的背景にこの時代が選ばれたということです。では、なぜ高麗第31代王の時代が選ばれたのでしょうか。ここを考察してみます。
 第31代王の時代は、歴史に残る変革をしている時代です。そこにユ・ウンスの協力があったという解釈をしやすいと考えました。
 史実において、第31代王が即位した時は、中国で2度目の紅巾の乱が起きていた時でした。ユ・ウンスが韓国ドラマの中で言う「元はもうすぐ滅びる」を聞いていたかもしれないと考えました。実際、即位から3年後に反元運動をしていたことが残されています。
 他に、季成桂(イ・ソンゲ)を助けてしまったことが韓国ドラマに出てきますが、助けたことがあったので、後に季成桂の父-季子春(イ・ジャチュン)が双城総管府の攻撃に加わってくれ、その後に紅巾賊が押し寄せ陥落していた開京を奪還するのに季成桂が武名あげてくれていたと考えることができます。

『シンイ-信義-』まとめ

 パラレルワールドを前面に押し出した韓国ドラマもありますが、「シンイ-信義-」は押し出していないと考えます。ですが、パラレルワールドとして場面を観ることはできると思います。ここでは、パラレルワールドの場面を考察してみたいと思います。但し、パラレルワールドとは何かは、ここでは言及しません。
 私が見てパッとこれはパラレルワールドだろうとハッキリ分かるのは、ユ・ウンスが夢の中のような感覚で、チェ・ヨンが死んでしまった状況を感じる場面で、なんとかしなくちゃと行動するところです。どうしたらそうなるんだろうと観ている方が思っている内にそうならずに状況が変わっていきます。この部分だと思います。
 他の場面では、この韓国ドラマ特有のタイムスリップをするのでパラレルワールドとは違うかもしれませんが、前の時代に行っているだろう自分対して手紙を書いた場面です。
 手紙の場面は、この韓国ドラマでも重要な場面として展開されていきます。
 先のお気に入り4シーンには加えませんでしたが、第4の見どころの前提となる場面です。この場面があるので第4の見どころ場面になります。

 全体を通して座右の韓国ドラマであったり、目指したいイメージの韓国ドラマであったりする、今一番のお気に入りの韓国ドラマです。

参考になるサイト

『シンイ-信義-』をもっと楽しみたい人は、以下のサイトなどをご覧ください。

「シンイ-信義-」のあらすじ|韓流No.1 チャンネル-KNTV – KNDA.TV

【「シンイ-信義-」を2倍楽しむ】全話あらすじと見どころ、時代背景